近年、デスク上の省スペース化を実現する「ミニPC」が人気ですが、GMKtecから登場した「EVO-X2」は、その中でも一線を画す存在です。特に最新の高性能CPU「Ryzen™ AI Max+」を搭載したモデルとして、自作PCマニアやクリエイターの間で大きな話題となっています。
この記事では、私が実際に「EVO-X2」を購入し、1ヶ月間使用して分かった真のメリットと正直なデメリットを、詳しくレビューします

1. EVO-X2購入の決め手:常識を覆す価格と最新CPU
私がGMKtec EVO-X2(メモリ64GB/SSD 1TBモデル)を購入するに至った理由は、ただ一つ、「Ryzen™ AI Max+ 395」という革新的なCPUを搭載したPCを、驚きの価格で手に入れられる」という点でした。
①「Ryzen™ AI Max+ 395」の性能と価格
AMDが誇る最新の高性能モバイルCPUである「Ryzen™ AI Max+ 395」は、AI処理に特化した「NPU」を内蔵し、動画編集や画像生成AIといった重いタスクを高速で処理できることが魅力です。
しかし、この最新CPUを搭載した主要メーカーのノートPCやデスクトップは、軒並み30万円を超える価格設定。そんな中、GMKtec EVO-X2はセール時に20万円台前半という破格の価格で購入できました。
② 実家にも持ち運べるデスクトップPC
実はもう一つ購入理由があり、それは「持ち運びが可能なデスクトップPC」が欲しかったからです。
重いデスクトップPCを持ち運ぶのは大変ですが、EVO-X2はコンパクトなため、モニターさえあれば実家や旅行先にも手軽に持ち運べます。省スペースと高性能を両立させたいというニーズに完璧に応えてくれました。
2. 1ヶ月使ってわかった!EVO-X2の「感動的な」メリット
実際に1ヶ月メインPCとして使用してみて、特に素晴らしいと感じた4つのポイントを紹介します。
抜群のコストパフォーマンス(コスパ最強)
前述の通り、最新ハイエンドCPUを搭載しながら、競合製品より十万円程度安い価格は、まさに「コスパ最強」と言えます。
メモリ64GB/SSD 1TBという、プロのクリエイターでも満足できる大容量構成でありながら、この価格を実現しているのは驚異的です。
「VRAM共有機能」で動画編集やローカルAIが超快適
RyzenのCPU(APU)の大きな強みの一つが、システムメモリ(RAM)の一部を内蔵GPUの「VRAM(ビデオメモリ)」として割り当てられる点です。
- 具体的な効果: 通常、ミニPCの内蔵GPUはVRAMが不足しがちですが、EVO-X2の64GBという大容量メモリのおかげで、GPU処理(動画編集ソフトのレンダリングやローカルAIの画像生成など)に大量のVRAMを供給できます。
- これにより、メモリ不足による処理の遅延がほとんどなくなり、ハイエンドな処理が非常に快適に行えました。
省スペースと高性能を両立
ミニPCであるため、デスク上を広く使えるのは当然ですが、「このサイズでこの性能が出せるのか」という驚きがあります。 場所を取らないコンパクトさからは想像もできないほど、あらゆるタスクをキビキビとこなしてくれます。
ほとんどのゲームを快適に遊べる内蔵グラフィック性能
EVO-X2に搭載されたRyzen™ AI Max+の内蔵グラフィック「Radeon 8060S」は、単体のエントリークラスのグラフィックボードに匹敵します。
最新の重いPCゲームでも、設定を調整すればフルHD解像度で快適に動作させることが可能です。「場所を取らず、ゲームも楽しみたい」という方に最適です。
3. 正直レビュー!EVO-X2の「惜しい」微妙な点
大満足ではありますが、もちろん完璧ではありません。使用中に気になった点を正直に挙げます。
たまにファンが高速回転してうるさい
高負荷な作業(ゲームやAI処理)を行っている時だけでなく、比較的軽い作業中にも、たまに冷却ファンが急に「ブオーン!」と高速回転することがありました。
これはミニPCの宿命とも言えますが、静音性を重視する方は、設置場所を工夫するか、ファンの回転数を調整するユーティリティソフトの使用を検討すると良いかもしれません。
RGBライティングが消しても再起動で光る
EVO-X2の筐体には、ゲーミングPCらしいRGBライティング機能が搭載されています。 私はライティングを消してシンプルに使いたい派なのですが、電源を切って再起動するたびに、設定がリセットされ再び光り始めてしまいます。 これはBIOS設定やソフトウェアの改善で直る可能性もありますが、現状では少し手間でした。
ミニPCにしては「やや重たい」
一般的な超軽量ミニPCと比較すると、EVO-X2はやや重量感があります。 持ち運びを重視して購入した私としては、想定よりもズッシリ感じました。しかし、これは高性能な冷却システムや堅牢な筐体を採用している裏返しでもありますので、性能とのトレードオフと考えられます。
4. 総合評価:EVO-X2はこんな人におすすめ
私が1ヶ月使用した総合評価は「大満足」です。価格を考えれば、デメリットを補って余りあるメリットがあります。
EVO-X2はこんな人におすすめ!
- 最新CPUの性能を安く体験したいマニア
- 動画編集やローカルAIなど、VRAMを大量に使うクリエイター
- 場所を取らず、高性能なゲーミングPCが欲しい人
- 出張や帰省時に持ち運べるデスクトップが欲しい人
GMKtec EVO-X2は、ミニPCというカテゴリを超えて、ハイエンドデスクトップの新しい形を提案する革新的な製品です。「Ryzen™ AI Max+ 395」のパワーを、ぜひ体感してみてください。

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